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神戸新聞、コラム正平調書き写し

これこそが最先端だ。明るい未来に
きっと役立つー。最初はそう思えた
発見や技術、知識が、後になって人
類や地球に悪影響を及ぼすことはよ
くある。例えば鉛、フロンガス、ア
スベスト◆沖縄と奄美大島に放たれたマン
グースもその一例だ。発案者は当時、動物
学の権威だった渡瀬圧三郎・東京帝大教授
とされる◆出張先のインドで猛毒のコブラ
対マングースのショーを見て沖縄のハブ退
治を思いつき、船便で運んだという。その
頃の動物学は、外来生物は積極的に利用す
べきと考え、生態系のリスクという概念は
なかった◆沖縄への移入は1910年、奄
美大島へは79年。ところが昼行性のマング
ースは夜行性のハブをめったに食べず、よ
く食べたのはヤンバルクイナやアマミノク
ロウサギなど島固有の希少種だったから始
末が悪い◆環境省が先週、そのマングース
を奄美大島で「根絶した」と宣言した。島
の貴重な生き物を守りたい、という住民と
行政のねばり強い取り組みが実を結んだ。
これほど大きな島での駆除成功は世界でも
例がなく、生物多様性を守る上で大きな成
果という◆とここまで書いて、ふと不安が
頭をよぎる。今はもてはやされている AI
もいずれ人類の敵になるのでは...。笑い話
で済まないところが恐ろしい。2024・9・11

神戸新聞、オピニオン発言欄

!!終戦特集!! 8月17日投稿文
子供の頃の戦争体験談や暮らしぶり等を後世に伝える企画
タイトル ◆ 沖縄へ慰霊と平和祈念の旅を ◆
 竹内 信六 82歳(無職 明石市)

 父を分骨している延暦寺
にお参りした。父の42年年目
の命日だ。御霊(みたま)の安らかで
あることと、敗戦79年の平
穏を願った。敗戦時、父は
沖縄・伊良部島の守備隊長
をしていた。隣接する宮古
島の旅団本部で終戦の詔書
を受領した。
 沖縄本島南の、宮古島、
石垣島、与那国島がキナ臭
い。防衛省は航空自衛隊の
地対空誘導弾パトリオット
(P A C 3)の配備で主要
機材の移動を完了させた。
 沖縄に小、中の同級生が
いる。社会人になって、ふ
るさとに帰った。
 彼と読谷村にある「さと
うきび畑」の歌碑やシムク
ガマを巡った。辺野古の埋
め立て反対などの活動を続
けている。
 来年の敗戦80年まで元気
でいたい。伊良部島をスタ
ート。本島に渡り、彼とと
もに摩文仁の「島守の塔」
「平和の礎」で黙とう。激
戦地を巡り、慰霊と平和祈
念の旅をしたいと願ってい
る。